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ぐるぐる回る/くらくらする
良性発作性頭位めまい症
起き上がったり横を向いたりすると「ぐるぐる回る」や「くらっとする」めまいがあります。頭を動かすたびに、繰り返すことが特徴です。
良性発作性頭位めまい症に特有の治療薬は無いため、症状に合わせてめまい薬や吐き気止めを使用します。約2週間で自然治癒することが多いですが、症状を繰り返すようなら頭位治療法を行います。下を向いている作業「スマートフォン」「ノートパソコン」や「運動不足」がめまいを起こす原因となるため、適度な運動やストレッチ体操などがめまいの予防になります。
メニエール病
「回転性のめまいがある」、「耳がつまった感じがある」、「低い音が聴こえづらい」などの症状を繰り返す病気です。めまいは10分から数時間続き、じっと休んでいてもめまいが持続することが特徴です。はじめは低音障害型感音難聴と診断されますが、同じ症状を繰り返すことによりメニエール病へと病名が変更になります。低音障害型感音難聴の3割の方がメニエール病へ移行し、内耳の浮腫(内リンパ水腫)が原因であると考えられています。
変動する聴力検査
以前から仕事が忙しかったり天気が悪くなると、耳がつまってきてフラフラするため受診されました。右耳の低音域に難聴を認めますが、治療を行うと難聴は改善します。しかし、疲れが溜まったり低気圧が近づくと、再び聴力が悪化します。
「ストレス」、「多忙」、「睡眠不足」が原因となっていることが多いため、規則正しい生活、ストレス環境への対策、睡眠の質の向上が必要です。
またジョギングやエアロビクスなどの有酸素運動が、症状の改善に効果的です。
めまいや耳閉塞感がある場合は、内耳の浮腫を軽減させる浸透圧利尿剤やめまい止めを内服します。体内の水分を調整する働きがある「苓桂朮甘湯」、「五苓散」、「柴苓湯」などの漢方薬を使用することもあります。
内服や有酸素運動が効果ない患者さんには、「中耳加圧療法」があります。写真の「非侵襲中耳加圧装置」を病院からお貸しします。1日2回(朝、夕)1回3分間、在宅でイヤーアダプターを耳の穴に差し込みます。機械から空気が出て中耳を加圧し、内耳に蓄積された内リンパ液の排出をうながします。難治性メニエール病または遅発性内リンパ水腫のめまい発作を抑制します。