のどの症状

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のどが痛い

急性咽頭炎(きゅうせい・いんとうえん)
急性扁桃炎(きゅうせい・へんとうえん)慢性扁桃炎(まんせい・へんとうえん)

はじめに

風邪をひいた後に「喉が痛い」「体がだるい」「発熱がある」などの症状があります。「急性咽頭炎」は喉全体の炎症ですが、「急性扁桃炎」は扁桃腺に炎症が強いものを言います。年に何度も急性扁桃炎を繰り返すと「慢性扁桃炎」になり、炎症が無い時でも喉がイガイガして腫れぼったい感じがします。

症状写真
急性咽頭炎

2日前から喉がイガイガして咳が出るようになった為、受診されました。喉の突き当り(咽頭後壁)の粘膜が赤く腫脹していますが、扁桃腺はきれいです。

急性扁桃炎

風邪を引いた後から、だんだんと喉の痛みが強くなり食事がとれなくなった為、受診されました。両方の扁桃腺が腫れて膿が付着しています。

慢性扁桃炎

年に4回から5回ほど38度台の発熱と咽頭痛を繰り返すため、受診されました。両方の扁桃腺が赤く腫れており、喉の突き当りに白い膿が付着しています。

治療

急性咽頭炎
ウイルスが原因のため、対処療法として抗炎症剤や解熱鎮痛薬などを内服します。しかし体調が悪く炎症が長引くと、急性扁桃炎になることがあります。

急性扁桃炎
細菌感染が原因のため、抗菌薬の内服を行います。高熱が出て食事がとれなくなると、抗菌薬の点滴を行います。

慢性扁桃炎
抗菌薬が効きづらくなってきます。炎症を繰り返し日常生活に支障をきたすようであれば、手術が必要になります。

咽頭異物:魚の骨(いんとう・いぶつ)

はじめに

アジやサンマ、ウナギの骨は小さいため緊急性はありませんが、鯛の骨は太くて硬いため傷が深くなることがあり、なるべく早く病院に受診した方が良いです。

症状写真

右の扁桃腺にウナギの骨が刺さっていました。ピンセットで取ることができました。

左の扁桃腺の付け根にアジの骨が刺さっていました。鼻から細い内視鏡を入れて、骨をとることができました。

治療

ご飯を丸呑みすると魚の骨が取れると言われていますが、骨がさらに深く刺さる危険があり勧められません。魚の骨が刺さったと感じたら、耳鼻咽喉科へ受診してください。骨が入り口に刺さっていればピンセットでとれますが、喉の奥に刺さっていれば鼻から細い内視鏡を入れて取ることになります。

イガイガする/違和感がある/詰まった感じがする

逆流性食道炎(ぎゃくりゅうせい・しょくどうえん)

はじめに

「喉がイガイガ、ヒリヒリする」「喉に何かつまっている」「咳が出て声がかすれる」「胸やけやゲップ」などの症状があります。胃酸が食道や喉に逆流して、炎症を起こしている状態です。

症状写真

胸やけが多くなり、喉がイガイガして引っかかるような感じがするため、受診されました。喉の奥の粘膜が白くブヨブヨしており、胃酸の逆流で炎症を起こしている状態です。

治療

胃酸の分泌を抑える薬や、食道や胃の機能を正常化する薬を内服します。胃酸の逆流を防ぐため、食後2時間は横にならないこと、上半身を高くして眠ることも大切です。

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